全ての建築塗料は、アクリル樹脂の品質で決まる

【全ての建築塗料は、アクリル樹脂の品質で決まる】

ものを知らない者が塗り替え工事の営業をすると決まってこう言う。

一番安くて耐候性が悪い塗料が『アクリル樹脂』だと。

馬鹿のひとつ覚えのように、安い順にアクリル、ウレタン、シリコン、ラジカル、フッ素、光触媒だとか。

そもそも、アクリル樹脂が安価が常識化しているのは日本ぐらいだ。アクリル樹脂ほどピンきりの価格帯がある樹脂は少ない。すごく高価なアクリル樹脂は、透明のアクリル板に使うほどの不純物をできる限り入れてないピュアなアクリル樹脂だ。それに比べて安価なのが日本で販売されている内装用の水性アクリル塗料に使われるアクリル樹脂だ。しかも、質の悪いアクリル樹脂をベースにして酢ビ樹脂やら色々まぜた石油合成樹脂だ。

日本の塗料メーカーは特に建築塗料に関しては、この極めて質の悪いアクリル樹脂をベースにしている。
だから、日本のメーカーのアクリル樹脂は海外のアクリル樹脂塗料より極めて質が悪い。

本来、ある程度の品質の良いアクリル樹脂で塗料を作っていればわざわざシリコンを配合しなくても耐候性にさほど違いはない。

最近、やたら口にするラジカル制御塗料なんかは、質の良いアクリル樹脂をシリコンなど配合しなくても耐候性を上げるための技術である。
日本ペイントもアクリル樹脂の品質を上げて紫外線吸収剤や紫外線安定剤などを配合したハルス技術を取り入れたに過ぎない。

耐候性を上げたければ、アクリル樹脂の質を上げればいい。シリコン樹脂だとか言っていても、アクリル樹脂ベースのシリコン入り合成樹脂に過ぎない。もしも、シリコンの含有量が多ければ次に塗り替えできないはずである。シリコンが表面で悪さをして次に塗る塗料は密着しない。
結局はシリコンなどどのメーカーも雀の涙程度しか入ってない。

それを証明するかのように、どの塗料メーカーもシリコンの含有量を成分表の書面に一切記入されてない。ウレタンも、フッ素も、同じである。

全ての建築塗料はアクリル樹脂をベースの合成樹脂であることを忘れてはならない。

俺がお客様に説明するなら、アクリル樹脂やウレタン樹脂は説明しない。

アクリルシリコン樹脂

アクリル樹脂をベースにシリコンを配合したアクリル樹脂シリコン入り塗料

ラジカル制御塗料

一般に使われているアクリル樹脂より純度の高い樹脂をベースにし紫外線の影響を抑制したラジカル制御型アクリル樹脂塗料、またはラジカル制御型アクリル樹脂シリコン入り塗料

そんな感じだ。

とにかく、塗料はアクリル樹脂の質できまる。アクリル樹脂を侮ってはならない。

アクリル樹脂を制する者が塗料を制する。

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