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ブログ 【一水四見(いっすいしけん)】

間違ってる塗装職人の塗料の扱い方

【塗装職人の間違った塗料の扱い方】

現場で使って余った塗料を職人たちはどうするのだろうか?

そう疑問を持ったことが昔あった。

ほとんどの職人は元の塗料缶に戻している。それはどうやら、昔からやられていることのようだ。

余った塗料を元の缶に戻すのは油性塗料(溶剤、弱溶剤)塗料ならまったく影響がないわけではないが暗黙の了解で良しとしている。

塗料は製造してから酸化が始まる。一度開けた缶には空気が入り込んでしまう。
ましてや、一度外部に曝された塗料を元の缶に戻すことは、残っていた塗料の酸化を早める結果に繋がる。

それに一度使った塗料には希釈剤であるシンナー類も混ざっているため、不純物の入ったものをピュアな塗料に混ぜるのはやはり良くない。

基本的には一度塗料缶から出した塗料は元には戻さないのが鉄則である。

しかし、ほとんどの塗装職人は躊躇することなく平気で戻している。

まだ、油性塗料はそれほど問題は起きにくいが水性塗料で同じことをやったら問題が起きやすい。

水性塗料は油性塗料に比べて空気の影響を受けやすい。一度開けた塗料は酸化が急速に始まるので早めに使い切るのが良い。一度空気に曝された塗料は固まり安くなり、固形化しやすくなる。久し振りに残った塗料を使おうとしたら完全に固まっていて使えなかったことが多々ある。
油性塗料でも同じことはおこるのだが、圧倒的に水性塗料方が固まりやすい。それだけ水性塗料は空気と反応しやすいと言うことなんだ。

一度使った水性塗料を元の缶に戻すのは絶対にしてはいけない。それは、油性塗料のように希釈剤がシンナー類でなく、ただの水だからだ。

空気に反応しやすいということは水にだって反応しやすいのだ。それに水の中には不純物が多く、そのそれぞれの不純物が酸化して腐ってゆく。 

よく、水性塗料が腐ったような臭いのするものがあるが、それは水性塗料に分散された水が腐っている。

その原因は、余った塗料を元の缶に戻すからだ。腐った水が混ざった塗料には様々な箘が増殖しているわけで、それを塗装すれば何らかの不具合が起きても不思議じゃない。

塗料の扱い方でも、当たり前に行われていることの中で実は間違っていることが結構ある。



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