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ブログ 【一水四見(いっすいしけん)】

木材の塗装

急遽、知り合いの大工の仕事で現場で塗装をした。
塗料はアトリエにある物を使用して塗装した。

私は現場には出ない。作業はしないと言いながらも、どうしてもやらなくてはならない時もたしかにある。他の職人では対応仕切れない現場もあるので、そんな時は自ら塗装する。

今回は、塗り潰しの塗装する木材と防虫防腐着色塗料で仕上げる。

まあ、とにかくせっかちな大工で、私が塗っている最中に『もう乾いた?』って聞いてくるくらいだ。まあ、多かれ少なかれ大工や職人って人種はせっかちが多い。
半乾きの状態で取付するから、結局傷だらけになって、もう一度塗るはめになる。
そんなことは初めから想定しているから、私は何とも思わないし、何より通常の塗装回数より一回余分に塗装するからお客様にとっては良いことだ。
ただ、塗装職人は嫌だろう。せっかく仕上げものを傷たらけにされて、もう一度塗るのだから。それに傷つけたりされたらキレイに仕上げられないだろうし。
私はキレイに仕上げる自信があるから、何とも思わないけど。それに塗装回数が増えればしっかりとした膜が形成されるから、結果オーライなのだ。

問題は、防虫防腐着色塗料を塗る木材だ。桧を使っているのだが大工がきちんとプレナーをかけてくれたおかげて表面が染み込みにくい状態になってる。
防虫防腐着色塗料は、吸い込ませてはじめて木材の保護になる。吸わない木材にいくら塗装しても塗膜が割れてしまうだけだ。

ほとんどの塗装職人は吸い込みにくい木材には一度しか塗装しなかったり、吸い込まなくても、とりあえず2回目を塗装して良しとする。
吸い込まないからと1回しか塗装しなければ明らかに塗膜は長持ちしないし、無理矢理2回塗装すれば吸わなかった塗膜がボロボロと剥がれて汚くなる。

じゃあ、どうするんだ。
私なら、2回目をワインピング(刷り込み拭き取り)で仕上げる。どんなに吸い込みが悪い木材でも、必ず吸うところと吸わないところが必ずある。まだ、吸い込むところには2回目の塗装で塗料を吸い込ませたい。だから、ワインピングして刷り込むように吸わせるのだ。吸わない場所は拭き取ってしまえば、木材の表面に意味のない塗膜は形成されない。

それにワインピングすることで木材表面が油分でしっかりコーティングされ美しく仕上がる。

とにかく、木材の扱いを知らない塗装職人は多い。ワインピングは木材塗装の基本だからね。ワインピングは内部の木材だけに使う方法じゃないんだよね。外部にだってワインピングはするのさ。

まあ、やってる職人は見たことないけどね。



明日は、別の現場に一日行かなくてはならないので、また次の日に大工が傷つけたところを完璧に治してやる。

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