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ブログ 【一水四見(いっすいしけん)】

お客様の趣味思考に合わせた色提案

住宅の塗装の色決めをもっと楽しくしてもらう為に俺がやってることは、「お客様の趣味思考に合わせた色提案」なんだ。

これはお客様とコミュニケーションを取る意味で最も距離を近づける手段なのだ。

お客様の趣味を聞き、お客様の好きなものを聞き、そのことについてまずは勉強する。お客様の気持ちになって自分もその趣味を好きになるのだ。

良く好きな人ができると好きな人の趣味や興味のあることを知りたくなる。そして、それがわかるとその趣味や興味のあることを自分も好きになるじゃないか。
それと同じである。

まず、お客様を知ることから始まる。

以前、こんな塗り替えをしたことがある。アパートの塗り替えの依頼だったが、お客様と話をしていると子供の頃から0系新幹線が好きで今でも好きなんだと。
俺は0系新幹線のことを調べた。白と青のツートーンで、その青がどの程度の青か調べた。
その0系新幹線をイメージしてカラー提案を行った。外壁の上から3分の2まで白、残りの3分の1は青で、白と青のツートーン。白は真っ白で、青は新幹線ブルーという実際に使われているカラーと同じ色。屋根も青で新幹線カラー。共有廊下の手すりや鉄骨類ホームとレールのイメージで全て黒で仕上げ。
屋根以外は全て艶消し、実際は3分艶程度の仕上がり。

ひとつの建物が0系新幹線であり、そこに住む住人たちは日々新幹線に乗り降りしている。共有廊下というプラットホームを通り、それぞれの行く場所へと向かう。
そんな物語を感じられる色彩である。

これは、端から見たら、そんなイメージすら感じないだろう。艶を押さえてあるため、景観にそぐわない仕上がりにはならない。

でも、お客様は大変喜んでくれて、この色彩で塗り替え工事は行われた。

お客様を知ることで、お客様を好きになることで生まれるイメージを形にする。

ただの塗り替えでは面白くない。
お客様といっしょになって作り上げる醍醐味は、お客様のことを知ろうとしない者には味わいたい。

俺に仕事を頼んでいただいた方のことを知りたいと願うのは自然な欲求だし、好きになることも自然のことだ。

俺が手掛けて塗り替えられた建物を見て、心から微笑んでもらえることこそ、命冥利ってものだ。



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