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あれから、30年
ブログ 【一水四見(いっすいしけん)】
あれから、30年
2016年03月15日
時間の流れる速度は早いもので、俺が始めて美術に触れたのが16歳の時だった。
あれから、30年の月日が流れた。とにかく、「美術」しか何もない人生なんだとつくづく思う。
美術製作のために生きていた。美術製作のためにいろんな仕事をした。おかげで、とりあえず建築のことなら何とかなるくらいの浅い知識はある。
しかし、使いものにはならないだろう。
なぜなら、様々な仕事を全て美術に結びつけて、美術製作にいかせる仕事ばかりしたがるから、会社じゃ使いものになるはずはない。
根本的に俺は良いも悪いも根っからの芸術家気質なんだとサラリーマンをやってきてつくづく感じた。
要するに社会不適合者だ。
人間が当たり前にしている行動は何一つできない。
社会の常識ってやつは理解しているつもりだし、何が社会にとって正しいことなのか?
全てわかっているつもりだ。
しかし、実際の自分自身は社会にとっては非常識の何者でもない。
いくら、社会や組織に順応しようとしても、適応できない。
群れや組織の中にいても、あえて孤独の立場を探す。すごく居心地が悪くて、逃げ出したくなるんだ。
俺の中では何かを始める時や一歩踏み出す時には、何かを犠牲にして、時には大切なものを傷つけ壊してしまわなくてはならない。
だから、随分俺はいろんな人を傷つけてきたし、大切なものを自ら壊して前に進んできた。
いつしか、自分の弱さを語る人間すらも失ってしまったのかも知れない。
心から愛すべき人間すらもなくしてしまったのかもしれない。
しかし、それもこれも、美術の道を極めるためであるなら仕方がない。
俺には他に何もないんだから。
自分の会社をもっと大きくしたいとも思わない。とりあえず飯が食えるだけ稼げればいい。
俗世間で抱く欲なんてずっと昔に捨ててしまった。そんなものいくら望んでも手には入らない。
だから、欲なんてない。
ただ、自分が作るべき美術を形にしたい。そして、納得できる作品にたどり着き死んでいきたいだけさ。
そうでもしないと生きていることが苦しい。30年間ずっとそうだった。
苦しくて、寂しくて、悲しくて。そして堪らなく怒りに支配されて生きてきた。
毎日が堪らなく苦しいのは今も変わらない。
人と会ってる時は違う自分を作り演じている。
誰も俺の苦しみもがいている様を知らないだろう。
#社会
#非常識
#苦しみ
#芸術家気質
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